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先月の17日に重要施設上空での小型無人機ドローンの飛行を禁じる規制法案が衆院本会議で可決しました。昨年の9月にドローンについて明確に規定した条文のなかった航空法が改正されましたが、強制排除を認める規定がないことからテロ対策上の不備が指摘されていました。5月に日本で行われる主要国首脳会議の伊勢志摩サミットまでに施行される見込みで、皇居、首相官邸、外国要人のいる施設の上空飛行が禁止されるほか、警察が不審なドローンを破壊することも認められます。
ドローン規制法が成立 サミット前の来月施行へ 重要施設のテロ対策強化
ドローン規制新たに14機関 核関連施設も対象
以前から米軍では無人対人兵器としてドローンを活用してきました。安全な米国本土にいる遠隔操縦者(パイロット)が銃弾を浴びるがないことから、兵士の損害を軽減するものと期待されていたようですが、日常と戦場の短期的な往復が精神的に耐えられず、超不人気職種となっているようです。米ニューズウィーク誌はこれを「毎日人を殺しては牛乳を買って家に帰る異常さ」と表現しています。安全なのに不人気。
また、死の危険と隣り合わせでありながらも勇気と冷静さで問題を解決するのが正しいパイロットであると考えられていることから、ドローンの遠隔操縦者がパイロット達から一段下に見られていることも不人気である理由のひとつのようです。あまりの人手不足に、5年以上の勤務で約1500万円の特別ボーナスを支給するという事態に陥っているのだとか。
殺人無人機「キラードローン」の歴史と未来
米軍の軍用ドローン、操縦者不足 「安全」なのになぜ? パイロット精神蝕む2つの問題
ドローンの「殺す対象リスト」に名前が載るというのはどんなことか当事者が語る
そんな米軍によるドローンの活用ですが、今度は潜水艦を自動追跡する実験を開始するようです。「シーハンター」なんて格好良い名前で呼ばれるそうですが、これが実用・小型化されれば犯罪の逃走車両の追跡にも応用できるんじゃないですかね。
潜水艦を自動追跡、海洋の“ドローン”まもなく実験開始へ
以前からアメリカではAmazonが30分以内にドローンを利用して配達を行う「Prime Air」なるサービスが話題になっていましたが、そのサービスがどうやら日本にも上陸する模様です。日本政府に対して空域別の飛行ルールを定めるように求めているとのことですが、電線とか大丈夫なんですかね。
米アマゾン、ドローン配送30分内に 日本で計画
Amazonのドローン配達「Prime Air」の現状をAmazon副社長に直撃
【30分以内に配達】米アマゾン、自動宅配ドローン「Prime Air」の新型を公開
日本でもドローンを運搬に活用する動きがではじめてきました。11日にはイオンモール幕張新都心の屋上からワインボトルの入ったドローンを飛ばし、向かいの公園に着陸させることに成功。くしくも同じ日には国立研究開発法人情報通信研究機構と名古屋のドローンメーカーであるプロドローン社が、秋田県仙北市内の小中学校間で図書を輸送する実証実験を成功させています。
ドローン宅配の実証実験始まる ワインボトル載せて着地
ドローンで図書運搬 小学校→中学校 秋田で11日実験
図書室の本をドローンで自動配送、秋田県の小中学校で実験、制御通信を暗号化して乗っ取り防止
少し話が反れますが、先月にはドミノ・ピザが世界初の無人自動運転宅配ロボットを発表しているので、世界的に自動で配達することが主流になるのかもしれません。
自動運転ロボット「DRU」を使った無人ピザ宅配をドミノ・ピザが開始
後継者がいないことなどから人手不足になっている農業ですが、ドローンを活用することでこの問題を解決しようとする動きもでてきています。ヤンマーが農薬散布にドローンを使うというもので、これは既に実用化されています。肥料不足のエリアをセンサーで検知するサービスも開始されました。
この他に、ヤンマーはロボットトラクターを自動運転させることで作業効率を向上させる技術ももっており、Amazonの自動配達のことも考えると、ドローンや自動運転、人工知能などは密接な関わりがあると言えそうです。
先のAmazonの副社長へのインタビューや秋田県の小学校間の図書運搬実験の記事などで触れられていますが、ハッキングなどでロボットが暴走・乗っ取られる問題があります。これについてはドローンを制御する通信を暗号化するなどで対策を施しています。
また、ドローンが墜落することにより人や機体に事故が起こる可能性がありますが、これに対してドローン大手のDJIから国内向けのドローン保険が登場しています。操作ミスや突風が原因となる対人や対物の賠償事故を補償するもので、なんと盗難保険まで完備されています。
ドローン落ちる前に。「国内向けドローン機体保険」がDJIから登場
日本でもドローンを活用したビジネスが増えていくのではないでしょうか。