株とか経済の話題を扱います。たまにご飯。
アジアにおけるインフラ整備への資金ニーズに応えることを目的に中国が設立を主導してきたAIIB(アジアインフラ投資銀行)ですが、日米が参加をしないままに創設メンバーになるための期限としていた3月31日が過ぎてしまいました。6月には設立後初の年次総会を開催し、メンバー国の拡大や具体的なインフラ融資案件などを討議する予定のようです。
日米が主導するADB(アジア開発銀行)では賄いきれない資金ニーズを満たすためのものであると中国はアナウンスしていますが、IMFと世界銀行で実質的に拒否権を持っているアメリカ中心の世界金融体制に不満があったのでは、とも指摘されています。 続きを読む
IMFは2016年、2017年の世界経済の成長予測を共に引き下げました。IMFのチーフエコノミストのモーリス・オブストフェルド氏は「世界経済は疲弊して久しい。世界の政策決定者にとっては過ちが許される余地は狭まっている」と指摘し、これに対応するには各国政府が協力する必要があると提言しています。
同時に、日本については来年に予定されている消費増税が経済成長を抑制する見方を示したこと、中国については内需とサービス業の成長が製造業の鈍化を補うとしたことで、中国メディアの幸福投資網は「中国が唯一の光で、日本が最悪だと評価された」と報じています。 続きを読む
パナマの法律事務所から内部流出したデータをもとにしたパナマ文書によって、経済失速により増税を主導してきた各国の主導者が租税回避地の法人を利用して課税逃れをしていたのではないか、との批難が世界中で沸き起こっています。
特に官僚の腐敗撲滅運動を強力に推し進めてきたことで庶民から人気を勝ち取ってきた習近平国家主席の親族がリストに挙がっていることから、中国国内では目でライの報道やネットの規制が強化されている模様です。NHKのニュースが中国で見られるようですが、この問題を放送した数分間ニュースが中断され画面が真っ暗になる有様のようです。 続きを読む
先日、2015年の平均年収ランキングが発表されまして、上位20位をマスメディアと商社で独占していて話題になりましたが、三井物産、三菱商事という日本を代表する大手商社が決算で赤字に転落するというニュースが舞い込んでまいりました。原因はチャイナショックです。 続きを読む
今月16日に中国で全国人民代表大会が閉幕しましたが、いろいろと揉めたようですね。黒竜江省省長が「炭鉱労働者の給与未払いは皆無」と発言してデモされたり、私服を肥やしていることを批判されたくないばかりにビール腹の写真を撮られた地方幹部が女性カメラマンを罵倒したことでネットで炎上したり。
外国製の高級ブランド腕時計を指して「この腕時計は38万元(約650万円)だ」と発言した企業トップもネットで炎上した模様です。性能に差がなくともブランド価値によって高収益を叩き出しているアップルを目指すため、「我々も早急に高級ブランドを育成するべき」と提言したかったようなのですが、バブル崩壊や経済の失速により将来の不安を抱える庶民の神経を逆撫でしたみたいですね。 続きを読む
南シナ海での中国のヤンチャが止まらない模様です。2013年頃から埋め立てはじめ、今年に入ってからはレーダー施設を建設したり、軍事拠点化したりとやりたい放題であります。昨年の11月にマレーシアのクアラルンプールで行われたASEAN首脳会議で名指しで批判されたにもかかわらずガン無視です。 続きを読む
2014年の後半から下落が続いている原油価格ですが、IEA(国際エネルギー機関)が底を打ったのではないかとの見解を示しました。米国とOPEC非加盟国の生産が急速に減少しはじめているほか、経済解除されたイランの供給増加がそれほど大規模でないことが背景だとしています。 続きを読む
中国の人件費が高騰したことにより日本から中国への直接投資が激減、「世界の工場」の役目を終えたのではないかとネットメディアのZAKZAKが報じています。JETRO(日本貿易振興機構)によると工員の平均月給が北京で約6万4500円、上海で約5万4000円なのですが、工員の生産性を加味した単位労働コストで比較すると、すでに日本で生産したほうがコストがかからない状態になっているようです。 続きを読む
安倍政権が力を入れる鉄道インフラ輸出ですが、急激な経済発展による大量輸送可能な交通インフラへの需要が高まるアジアを中心に、2016年も受注競争が過熱する見込みです。
昨年、インドネシアでは中国に逆転敗北。インドネシアにとって日本は最大の援助国であること、高速鉄道計画が出たころは日本のみが名乗りを上げていたことなどから、比較的楽に受注できるのではないかとの期待があったのですが、インドネシア政府が「中国が提示した条件を検討している」と表明してから流れが一変。 続きを読む
年明けから3000ポイントを割り込んでしまった上海総合指数ですが、下げ止まる様子がありません。26日には2月の春節(旧正月)により市場からの資金流出が懸念されたことにより、6%の大幅反落となりました。中国人民銀行が午前に大規模な資金供給を行ったのですが、株式市場の下落を食い止めることができなかったようです。
中国で安定的に雇用を確保するにはGDPが7%成長する必要があるというのが通説ですが、先日発表された去年の成長率は6.9%と7%を割り込んでしまいました。「中国は大丈夫なんでしょうか」なんてこのブログでもコメントしたんですが、26日に国家統計局の王氏が突然摘発されてしまいました。 続きを読む
年明けから延々と下がり続けていた日経平均株価ですが、21日に欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が3月の追加緩和を示唆したことで投資家心理が改善、前日比でなんと941円27銭の大幅上昇となりました。28日の日銀金融政策決定会合で追加の緩和策がでることも期待されているようです。余りのボラタリティに鼻血が出そう。 続きを読む
波乱の幕開けとなった2016年の世界経済ですが、IMFが世界の経済成長の見通しを下方修正するなど、相変わらず良いニュースがでてきません。本日の日経平均株価指数も朝からひたすら右肩下がりとなり、16500円を割り込んでしまいました。
アメリカの金融引き締めにより新興国などのリスク資産に投入されていたドルが反転することで、新興国経済の先行きはさらに不透明になったと思われます。IMFが発表した2016年の経済成長率予想では、中国こそ横ばいであるものの、ブラジルが深刻なリセッションに陥るだけでなく、ロシアなどはマイナス成長するだろうと予測されています。金融引き締めを行った当のアメリカですが、ドル高により製造業が打撃を受けるだけでなく、原油安が設備投資を抑制していると指摘されています。 続きを読む
世間はSMAPの解散で大騒ぎですが、東京株式市場も大騒ぎです。今週の水曜日に上海総合指数が3000ポイントを割ったことで世界的に株安の傾向であり、大発会から5連敗した日経平均株価ですが木曜日に一度反発したものの、週末金曜日の東京市場は再度下落。本日の参院予算委員会において日銀の黒田総裁が「現時点で追加緩和するという考えはない」と発言したこともあり、東京市場は見事な右肩下がりとなりました。下り最速の面目躍如といったところです。 続きを読む
7日の上海株式市場は前日比-7%と急落し、相場の急変時に取引を停止するサーキットブレーカーが発動し、開始30分で取引を終了しました。日米などの市場にも同じような制度がありますが、中国の場合は発動の基準が低過ぎるため上手く機能しないと指摘されていましたが、実際その通りになってしまった模様です。
これを受けて、中国証券監督管理委員会は7日遅くに声明を発表、「想定通りに機能しなかった」として同制度を8日から一時中断すると決定しました。再導入の予定は明らかになっていません。今月の4日に導入された同制度ですが、稼動してからわずか3営業日で停止に追い込まれてしまいました。市場の沈静化のために導入したはずなのに、株売りをあおる結果になっただけだったと指摘されています。 続きを読む